妊活がきっかけで鍼灸治療に接する方は多いと思いますが、なかでも「AMHが低い」という方がいらっしゃいます。
まずはAMHは何なのか?ということからご説明しましょう。
AMHって何だろう?
毎月排卵される数個の卵子は、実は数か月前から準備を始めています。
その初期段階に卵胞そのものが排出しているホルモン、それがAMHです。
女性はお母さんのお腹の中にいる時、すでに卵子を200万個持っています。
産まれてから実際生理が始まるまでに少しずつ減って、生理のたびに1000個ほどの卵子が減っていき、その中の数個が実際に排卵に至ります。
なので、毎月毎月排卵しながら年を取っていくと、だんだん卵巣の中の卵子が減るので、AMHも減っていく、という事になります。
また、残りの卵子が増えることは無いので、AMHが増えることはありません。
妊活にどう関係するのか?
実際、当院におみえになる妊活ご希望の患者さんのなかに
「AMHが実際の年齢より年を取っている(30代なのに40代の数値だ、など)との検査結果だった」
とおっしゃる方もいらっしゃいます。
そうなると、残りの卵子が少ないので早く妊娠するようにもっていきましょう、となるようです。
ただ、卵子の数が少なくても、良質の卵子が排卵されれば良いので、良い卵子を排卵させるにはどうするのか、ということが課題となります。
そのため、いろんな婦人科のホームページに、「血流を改善して冷やさない、睡眠をとる、糖質を制限して卵子の老化を防ぐ、煙草を吸わない」など「体に良いことをしましょう」と書いてあります。
東洋医学的にどう捉えるのか?
東洋医学的には西洋医学的な数値を鵜吞みにして「AMHが低いってことは東洋医学的にはこうだ」とは言えません。
ただ、AMHが低い方は(不妊治療でおみえになる方も、そうでない方も同様に)、ストレスなどによる緊張と同時に、弱りもある方が多く、時期によって弱っていたり、緊張が強かったりします。
実は、ホルモン値などでは特に問題ないけど妊娠しない、という方のなかには、緊張が強いだけの方も多いのです。
周期的でも弱っている状態が出る方の場合は、東洋医学的に「腎の弱りがある」と判断して施術する場合が多いです。
この、腎の弱りとは何か?については次回
>>続きはこちら 【 東洋医学的に妊娠とは?②~腎とは何か~】