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養生(セルフケア)

自律神経って何ですか?①

2023.08.23

副交感神経と交感神経って・・・?

現代人は自律神経が乱れがち!?
「自律神経」という言葉、よく耳にしますよね。

何となく調子が悪くて消化器や循環器、脳神経など検査しても異常は見つからず、「自律神経の乱れですね」と言われた、という方は多いです。

あるいは、眠れなくてだるくて疲労感も取れず、やる気も出ないしうつっぽい。
だから「自律神経を整えたい」という方もよくいらっしゃいます。

また、「自律神経を整えるツボってあるんですか?」「鍼って自律神経を整えるんですか?」という疑問をお持ちの方も多くいらっしゃるようです。

どちらにしても、副交感神経はリラックス担当、ということは、共通認識ではないでしょうか。
でも、自律神経が一体何者かは分からない、という方が多いようです。

そこで、今回は、自律神経とは何か? なぜ自律神経が乱れると体調が悪くなるのか?
ということについて説明したいと思います。

交感神経って悪者なの?

患者さんに交感神経についてご説明するときに私が良く使う例は「ライオンに追いかけられているシマウマの体内で何が起きているか」というお話。

命の危険が迫っている緊急事態に「お腹がすいた」「トイレに行きたい」「眠い」などとはなりません。

鼓動が早くなって全身の筋肉に血液を送り込み、最大限の力を発揮してライオンから逃げようとします。
呼吸が速くなり、全身に酸素を供給しょうとします。また空腹感が出たり便意尿意は出ません。
これが交感神経の役目です。

しかしライオンから逃げきれば、鼓動は治まり呼吸もゆっくりになるし、急にお腹がすいたり、便意尿意がでたりします。これが副交感神経の役目です。

どちらも必要な機能ですよね。
自然界では、この交感神経と副交感神経のオンオフが自然に、うまく出来ているのです。

問題は、ライオンに追いかけられてもいないし命の危険もないのに、現代人は常に「ライオンに追いかけられている状態になっている」ことです。

学校の勉強や、会社の仕事。そういうコミュニティーでの人間関係や家族の問題。
最近で言うとコロナ感染や株価、気候変動や少子高齢化の心配など、枚挙にいとまがないほど、交感神経を刺激する要素が現代社会には沢山あります。リラックスするためのはずのインターネットもストレスの元になることもあります。

常に交換神経が刺激され、副交感神経が働く隙間が無い。
そうなると、だんだん自律神経が失調してしまいます。

つまり、交感神経が優位でスイッチが切れないために…
・寝たいのに眠れない(ライオンに追いかけられているのに眠くなるでしょうか?!)
・お腹がすかない(それより逃げないと!)
・食べても、胃がもたれたり胃痛が出る(ずっと追いかけらているうちに胃の働きが狂ってしまう。慢性化している可能性も)
・便秘や下痢(同上です)
・肩こりや頭痛(緊張状態が続くと筋肉が硬直して酷いと痛みが出ます。シマウマの様に走っていればマシですが現代人はずっとじっとしているので余計です)

などといった反応が出てきてしまうわけです。

そこで気になるのが…

鍼灸治療はどうアプローチするのか?

ということですが、長くなったので、次回のブログで!


>>続きの「自律神経ってなんですか?②」はこちら

本山 裕子

本山 裕子

鍼灸師 ‐婦人科系、内臓系、心のお悩みが得意分野です。

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