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東洋医学や鍼灸について

なぜ「病」になるのか?

現代はストレス社会です。ストレスが全くない、という人はいない位です。そして、このストレスが、「病」の原因になっている事が実に多いのです。

東洋医学では、ストレスは気の滞り(=気滞)を生む、とされています。例えば、人前で話す機会があって暫く緊張状態にいると、やたら肩が凝ったり、頭が痛くなったりした経験は、多くの方がお持ちでしょう。これは、緊張というストレスにより、気滞が生じて、その部分の気血のめぐりが悪くなり、痛みが生じたのです。

この時、気滞が体のどこに生じるかは、その人の体質・個性によります。緊張しても、肩こり、頭痛ではなく、腹痛や下痢、頻尿となる人もいますし、女性であれば生理が止まったり、あるいは不正出血となる人もいます。

この緊張状態が長く続くと、長期間の気滞によって、内臓の働きや関節、筋肉の働きが抑制され、一時的な症状でなく、西洋医学で病名が付くような「病」を形成していくのです。

他にも病因はあります。

ストレスを緩和するための「ストレス食い」を続けていると、内臓のあらゆる場所にに「湿痰」というものがたまって、それが胃腸炎や痔、鼻炎や薄い色の不正出血、などに姿を変えたりします。

またストレスは「熱」を生みやすく(漫画では怒っているキャラクターの頭から火を出したりしていますが、東洋医学的には正しい表現と言えます)、目が赤くなったり、回転性のめまい、頭痛、耳鳴り、のぼせ等の症状が出やすいですし、息苦しさ、胸苦しさ、胃炎、腸炎、膀胱炎などの炎症が起きたりします。

更に、気滞が長く続いて血のめぐりも悪くなると、「瘀血」と呼ばれる、血の塊のようなものが生じます。これも、筋腫や嚢胞を生じることもありますし、内臓や筋肉、関節が刺すように痛くなったり、夜間痛くて眠れなかったり、という症状が出たりします。

この、気滞と湿痰と熱、瘀血が合体すると、子宮筋腫や卵巣嚢腫、結石や、最終的には癌などの「塊」を形成していくのですが、こうなると、治療にも時間がかかり、長丁場を覚悟しなければならない事態になってしまいます。

こう読み進めて来ると、ストレスがどんどん怖くなってしまいそうですが、逆に、軽い場合は、ストレス=気滞を取る治療をしていくと、色んな症状が同時に取れていく、ということもあるわけです。「肩こりと生理不順が、同時に良くなる」とか、「首の痛みが取れたら、皮膚の状態が良くなって化粧のノリが良くなり、便秘も解消した」などはよくあることです。

いろいろ気になる症状があって、それぞれどの病院に行けば良いのか分からなかったり、色々な病院でたくさんの薬を投与され、毎日飲むのが不安だ…などのお悩みをお持ちの方にも、東洋医学・鍼灸・整体は、有効な選択肢です。

本山 裕子

本山 裕子

鍼灸師 ‐婦人科系、内臓系、心のお悩みが得意分野です。

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