東洋医学では、「三因(人時地)制宜」という考え方があります。
つまり、人は時間や場所などの環境に影響を受けるし、体質も人によって様々なので、時や場所や人によって治療を変えなくてはならない、ということです。当院では、これをオーダーメイド治療と呼んでいます。
住む場所が変わるだけで病が治る
友人が、モンゴルで一か月過ごしている間にしつこかった水虫が良くなった!と言っていましたが、同じ人でも、日本でなりやすい病が環境を変えると改善する、という事があり、それが因地制宜。
かくいう私も、大学進学に伴い引っ越しをしたところ万年鼻炎が治り、実家に帰るたびに再発していました。そうこうするうちに実家も引っ越し、いまは完全に収まっています。
また春と秋とどちらかに花粉症になる場合。
秋には秋の特徴があり、春には春の季節的な特徴があり、いつ花粉症になるかで、治療方針も変わりますし、毎年冬は体調が良くて夏に体調が悪化する人は、夏に向けて治療を変えていかなければなりません。これが因時制宜です。
また、同じ花粉症でも、雨で悪化する人、晴で悪化する人で、体質が違うので、治療方針が異なってきます。これが因人制宜。
その人が、どんな体質をもち(因人制宜)、どのような環境で生き(因地制宜)、どのような時期に症状が増悪・緩解するのか(因時制宜)?
それらを把握するして制度の高い「オーダーメイド治療」をするためにも、詳細な問診が必要となるわけです。